連載コラムこころの点描


くすり(薬)は「松葉づえ」

クスリがとても好きなひとはあまりいないと思います。「良薬口に苦し」という諺もあるくらいですね。私は、『転んで脚を骨折したときの<松葉づえ>』と考えるのがたとえとして一番ふさわしいと思います。

理由は二点あります。一つは、骨がつながるまで移動の自由が得られることです。したいことやしなければならないことが出来るのです。有難いことです。二点目は、骨がつながるまではそれに「依存して良い」のです。 骨がつながればもはや<松葉づえ>は不用になります。

くすりに限らず私たちは「色々なもの」に依存して生きています。「依存」というコトバの響きはあまり良いものとしては受け取られていません。特に欧米では、「独立」が尊重されます。それは否定できません。しかし、それにもかかわらずよく考えると何かに、あるいは互いに「依存」しているのが人生の真相です。


2018.10.5掲載 / 連載