連載コラムこころの点描


発達・成長のイメージ

身体が大きくなり、運動機能も高くなる。文字を読み、書き、計算ができるようになる。そしてひととのコミュニケーションができる。自分の気持ちはもちろん、ひとの気持ちが分かるようになる。ざっとこんなイメージでしょうか。

しかし、「子ども」は「胚(はい)」であって、「子ども」は「ちいさな大人」ではありません。(脆弱ですが、おとなが削られて捨ててきたものを持っています。)いかに教育が大切かですね。子どもは大人のいうことは分かっていません。(分かっているふりはします)

私は上記とはずいぶん異なるイメージも持っています。それはコンテナ(container)/容器のイメージです。美しいガラスの容器です。体が大きいとか、読み書き算盤がうまいとかではないんです。

成長・発達は、小さく浅い「容器」が次第に大きく深い「容器」(container)になっていくというイメージ。成長し成熟した容器(container)には、良いものも、どんな嫌な良くないものも、はみ出さず、収まるのです。


2020.4.20掲載 / 連載

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小宮豊(心療内科・精神科医師、臨床心理士)

1949年生まれ。佐賀県佐賀市出身。両親の転勤で愛知県名古屋市に移る。1974年に名古屋大学理学部物理学科卒業後、奈良県立医科大学に入学し、1984年に卒業。同年、九州大学医学部心療内科教室に入局。1985年より済生会福岡病院(福岡市:内科)、久徳クリニック(名古屋市:内科、小児科、呼吸器科)、古賀病院(福岡県久留米市:内科、呼吸器科)、不知火病院(福岡県大牟田市:精神科、内科)などの勤務医を務める。1990年、精神医学をさらに深めるため、福岡大学医学部精神科教室の研究生となる。1991年、日本心身医学会の認定医となる。1993年、福岡臨床研究所を設立し、同年小宮クリニックを開院する。1996年、日本臨床心理士認定協会認定心理士を取得する。2001年より、福岡・久留米・北九州にてホームレス支援活動に加わり、無料診察を行う。2018年、保険診療に縛られない「こころの悩み相談室LOTUS(ロータス)」を開設、2019年、こころの健康啓発を目的としたNPO法人LOTUSを立ち上げる。
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